ヴィンランド・サガ 1巻2巻 立ち読みの感想!

ヴィンランド・サガ 1巻2巻 立ち読みの感想!


友達の家にあったアフタヌーンに載っていたヴィンランド・サガ
トルフィンの戦う姿がめっちゃかっこよくてハマってしまいました。

そんなわけで立ち読みしたヴィンランド・サガ第1巻と第2巻の考察です。

※こちらのサイトなら1巻まるまる無料で読めちゃいますよ。


1巻では、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなどバルト海周辺で活躍するヴァイキング(海賊)の暮らしぶりと、
雪に閉ざされたアイスランドの田舎村でひっそり暮らす幼き頃のトルフィン達の暮らしが描かれましたね。

ヴァイキングの出る地域の暮らし

まずは比較的豊かなバルト海周辺の国で暮らす人々の暮らしから。
このあたりは暖かく、羊を育てたり麦やブドウを育てたりして安定した暮らしができるようですね。

しかしどこか富があれば、欲と奪い合いは必ず出てくるもの。
国々は常に争いあい、ヴァイキングも村を襲って略奪を繰り返します。

平和に見える町や村でも、戦いと死が常に身近にある現実。
少年たちは畑仕事や羊の世話なんかダサいと思っているのでしょうか。
男なら、海に出るもんだろ」と海賊への憧れを口にします。

海賊は常に死と隣り合わせの稼業ですが、
やはり真面目に働いてもたびたび戦争や賊から略奪にあう暮らしはばかばかしく見えるのかもしれませんね。

争いに敗れ、あるいは争いに巻き込まれた弱者は一方的に奪われるばかり。
殺されたり、運が良くても奴隷として一生こき使われるのです。

略奪にあい、領主の血筋から奴隷に身を落とした娘ホルザは、トルフィンの前でこう語ります。

「逃げて どこまでも逃げて
海の彼方まで逃げ切ったら・・・
そこには何があるのかしら

水平線の向こうに もし
戦もなくて奴隷商人もいない
平和な国があるなら・・

ここではない どこかに・・・」

アイスランドでの暮らし

一方、後半では幼き頃のトルフィンの暮らしが描かれていましたね。
ここで暮らす人々は、ノルウェーの支配者の圧政から逃れ、誰も住まなかった極寒の島アイスランドに移住した人々の子孫だそう。
村を作り羊を飼い、漁をしながら細々と暮らしています。

雪深く、作物は育たず、寒さに震えながらぎりぎりの生活をおくる村人たち。
戦こそないものの、ここでも村同士のいさかいは絶えないようで、手や足を失う者や奴隷もいます。

家族を失い、厳しくこき使われる暮らしに耐えかねた奴隷の男が
長の屋敷を逃げ出しトルフィンの村までやってきました。

全身に凍傷を負っていて救う手だてはありません。
意識も朦朧とする男に、トルフィンの父トールズは最後の言葉をかけてやります。

「はるかな西・・・海の向こうに
ヴィンランドという名の土地がある

そこは暖かく豊かでそこは暖かく豊かで・・・
奴隷商人も戦の炎も届かぬ遠い地だ
そこなら誰も追ってはこれん
どうだい いつか・・オレ達と一緒にその地で暮らさないか」

理想郷 ヴィンランド

豊かな土地で暮らしても、貧しい土地に籠っても、どうやったって人々には苦しみが待ち受けているようです
生きている以上、苦しみからは逃れられません
こんなに恵まれた日本で暮らす僕たちでさえ、過労死、病死、ストレス社会とたくさん苦しい思いをしながら生きてるくらいですからね。
彼らの苦しみはそれをはるかに上回るものだったでしょう。

そんな彼らの残した言葉は
全て、のちにトルフィンがたどり着くことになる「ヴィンランド」への憧れが含まれています。

ヴィンランド”(草原の地)は高名な船乗りであるレイフのおっちゃんが発見したといわれる伝説の土地。
これは、実はアメリカ大陸のことなんです。
船乗りのレイフもトルフィンもヴィンランド・サガだけの登場人物ではなく実在の人物で、
史実では、トルフィンは仲間を引き連れてアメリカ大陸に渡り、開拓し村を作ったとされています。

おそらくヴィンランド・サガも、最終的にはトルフィンが理想郷であるヴィンランドに渡るまでを描くことになるのでしょうね。
第1巻では、人々の苦しみと、トルフィンがヴィンランドを目指す伏線が丁寧に描かれた、序章にふさわしい仕上がりでした。


ヴィンランド・サガ1巻に続いて、第2巻も立ち読みしてきたので!さっそく感想を書きます!

2巻は丸ごとトルフィンの幼少期の話でしたね。
トルフィンがトールズと共に村を出て、
アシェラッド兵団に襲われ トールズが○されるまでの話でした。

ヨーム戦士団、襲来!

ヨーム戦士団に再び戦鬼を引き入れるため
村で平和に暮らすトールズの元に、フローキという男が遣わされました。

髪型とヒゲで顔が真四角に見える、いかめしい顔の男です。
ヨーム戦士団の小隊長ということで、四人しかいない大隊長だったトールズと較べるとかなり位は下ですね。
彼はヨーム戦士団首領の意向を無視して、個人的にアシェラッド兵団を雇いトールズ暗殺を企みます。
一体どんな思惑があるのかわかりませんが、いかにも厳格な軍人といった見た目とは裏腹にそうとう腹黒い人物のようですね。
個人的にムカつくので、彼の企みは失敗してほしいです!

ヨーム戦士団とは、、

デンマークのヨスムボルグを拠点にもつ北海最強の傭兵団。
彼らを武力で従わせることは誰にもできず、デンマーク王ですら彼らから税金を取ることができない。

ちなみにヨーム戦士団はアイスランドの古記などに伝わる伝説上の海賊です。
ヨムスヴァイキング(ヨームのヴァイキング)と呼ばれ 他にも様々な国の民話に登場し、登場人物や具体的なエピソードも豊富なので実在の海賊団だったのでは?と考える人もいます。
ロマンがあっていいですね!ぜひとも実在していてほしいです。

・・・・・
村人たちを人質にして脅されれば、トールズも言いなりになるしかありません。
しぶしぶ再び戦に出ることを決めたのでした。

アシェラッドとの決闘!

海に出たトールズ達は、補給地点として寄ったフェロー諸島でアシェラッド兵団の奇襲を受けます。
トルフィンや村の若者を巻き込むことを恐れ、トールズは首領のアシェラッドに一対一での決闘を申し込む。

アシェラッドとしても戦士の血がうずくのでしょう。決闘を受けて立ちました。

しかし作中最強を誇るトールズにはさすがのアシェラッドも太刀打ちできず。
最終的にはトルフィンを人質にとって手下に矢を射らせるというしょっぱい決着となりました。

ですがアシェラッドはトールズに戦士として相当の敬意をもっているようですね。
途中でアシェラッド兵団の首領にならないか?と勧誘したのも、本気だったのではないかと思います。

そんなこんなでトールズの仇討ちを決意し、アシェラッド兵団に着いていくことになったトルフィンですが・・・
これってトルフィンがいなければトールズは死ななかったですよね?
子供だから仕方がないとは言っても、勝手についてきたり無茶ばかりするトルフィンに正直読んでてイライラさせられました。。

少年トルフィンも、自分が原因でトールズが死んだことを受け入れられないのかもしれません。
それを認めたくないからこそ、がむしゃらにアシェラッドに関わろうとしているのではないでしょうか。

お前に敵などいない。

トールズに貰ったこの言葉を理解するのはいつになるのか。
トルフィンの成長が描かれるのが楽しみですね!

これで過去編が終わり、3巻からはいよいよ成長した少年トルフィンの活躍がみられるのですね!
ここからどんどん面白くなっていくヴィンランドサガ、目が離せません(`・ω・´)


スポンサーリンク