今週のダーウィンが来た!では、桃太郎でおなじみの「キジ」が登場しましたね!
2006年4月9日から始まった「ダーウィンが来た! ~生きもの新伝説~」。
放送開始から、今日でちょうど11年が経ち、放送回数も500回目を迎えました!
そんな記念すべき日を飾る生き物は、日本の国鳥「キジ」。
国鳥の割に皆よく知らないという、かわいそうな鳥ですが、今回はそんなキジの生態に迫ります。
美しい国鳥「キジ」
雉(キジ)は本州、四国、九州の山や草地に広く生息している鳥で、オスは特に大きくて鮮やかな色をしています。
オス(左) と メス(右)。
https://blogs.yahoo.co.jp/yunitake2000/47290522.html
オスがこんなに派手な色をしているのは、クジャクと同じでメスの気を引くためなんです。
春の繁殖期に入ると、オスの目の周りの赤がますます鮮やかになり、「ケーン」と大きな声で鳴きながらナワバリを主張し始めます。
ですが この鳴き声のせいで、すぐに猟師に見つかり、鉄砲で撃たれて食べられてしまうことも。
これが「雉も鳴かずば撃たれまい」ということわざの由来です。なんとも間抜けな鳥ですね・・
キジの恐るべき戦闘力!
キジの決闘
繁殖期のオスはとても気性が荒くなり、縄張りに入る生き物に襲いかかります。
オス同士、縄張り争いの決闘でメスを取り合います
首を動かして間合いをけん制しあい、隙を見てとびかかります。
実力が近いと20分以上もの長期戦を強いられることも。
キジの強力な武器
鋭いクチバシも危険ですが
キジの最大の武器は蹴爪(けづめ)です
蹴爪はキジやニワトリの足の後ろにある鋭いトゲ。
羽ばたきながら相手に飛びかかり、これで体を引き裂くのです。
これを使って、2メートルを超える蛇を仕留めてしまうこともあるんですよ。
桃太郎と一緒に鬼退治にいく仲間にキジがいるのも、
この強さと繁殖期の凶暴性が知られていたからかもしれませんね。
キジの宿敵
日本各地に生息する蛇、アオダイショウはキジの宿敵。
http://kijiya.sblo.jp/category/809028-56.html
大きいアオダイショウは子供のキジを一飲みにしてしまいますが、
逆にキジがアオダイショウを見つけて食べてしまうこともよくあるんです。
葛飾北斎の浮世絵「雉と蛇」にも描かれているくらいに、
昔からキジとアオダイショウは永遠のライバルなんですね。
メスの特技
一方、キジのメスは蹴爪もなく、戦いが苦手ですが
地味な体色を利用して隠れるのが得意です。
敵に襲われそうになると、茂みに体を突っ込んでじっと固まります
一旦茂みに隠れると草の色にとけ込んでしまい、見つけるのは困難ですね。
それにしても、恐ろしい敵が近づいても微動だにしないメスの精神力には驚かされます
日本人に親しまれていたキジ
キジは日本中に分布している鳥なので、田舎では今でも見ることができます。
山奥ばかりでなく、田んぼや藪、河川敷などの草地でも普通に見かけます。
普段は警戒心の薄い鳥なので、天気のいいにはキイキイ鳴きながら道端をひょこひょこ歩いていたり・・
人が近づくと、藪の中に頭やケツだけ突っ込んで隠れてるつもりになってます。
かわいいですね(*^_^*)
おいしいキジ料理
キジはたくさんいて、比較的捕まえやすいので
昔の人には非常にありがたいごちそうでした。
雉鍋
雉そば
雉飯
キジはニワトリくらいの大きさで肉がたくさん取れる上に、臭みがなくてとっても美味しんです(*´∀`*)
古い家では、キジのはく製が見つかることもあります。
今では忘れられがちですが、キジは昔から日本人に親しまれてきた鳥なんですね。