ダーウィンが来た!ヒバリ、なぜ富士山で…原っぱをすてた山ヒバリの暮らしに迫る!

ダーウィンが来た!ヒバリ、なぜ富士山で…原っぱをすてた山ヒバリの暮らしに迫る!


今週のダーウィンが来た!はとってもかわいい春の鳥さん、ヒバリの特集でしたね。


ダーウィンでは前にもヒバリの回がありましたが、
今回は、富士山で暮らす変わったヒバリに密着です!

ヒバリってこんな鳥

ヒバリはスズメ目ヒバリ科といってスズメの仲間で、
クチバシの先からしっぽの先まで17cmほどの可愛らしい鳥さんです。

ヨーロッパやアジアなどいろんな国にいて、草の生い茂った原っぱに住んでます。

日本では春の訪れを告げる鳥と言われていますが(北海道では夏)
それは、春にきれいな鳴き声を聞くことができるからなんですね。

ヒバリのさえずり

これはオスが縄張りを主張するための声で、それから求愛の歌でもあるんです。

この鳴き声は、良く聞いてみるとレパートリーが一匹一匹違っているんです。
そして鳴き方は生まれつき知っているのではなく、上手いオスのまねをしながら覚えていくので、地域によって方言があるそうです。面白いですね。

ちなみにヒバリは秋と冬は、九州などの暖かい所に移動して、草むらの中でおとなしくしているのでめったに見つかりません。

ヒバリは高い所が好き!

ヒバリは漢字で雲雀(←雲のスズメ)と書くように、空の高ーーい所を飛び回りながら鳴いていることが多いです。
いったいどのくらい高くにいるのか?ドローンやクレーン車を使って調べてみた結果・・・なんと地上110メートル! ビルの30階くらいの高さの所を飛んでいたんです。

どうしてこんなに高い所を飛ぶのかというと、オスが求愛でメスに気づいてもらうためと、近くに外敵がいないか見張るためなんです。

ヒバリは高い場所のない草原で暮らしているので、オスが鳴いてもなかなか目立てません。そのためこうやって空高く舞い上がって歌ったり、メスの前で求愛ダンスを踊ったりといろいろな工夫をしているんですね。

富士山で子育てをがんばるヒバリ

ヒバリは草原や畑、川原の草地などで暮らす鳥ですが、ここ10年ほどで、富士山のような2000メートルくらいの山地で姿を見ることが多くなりました。
これは土地開発でどんどんヒバリの住める場所が減ってきているからでは とも考えられています。

しかし元々は平地で暮らすヒバリにとって、山での暮らしは試練の連続です。
高山の濃霧で凍えそうになる雛たち。強風で吹き飛ばされそうになる親鳥。
草の根元に小さな巣を作り、必死に生き抜く親子の姿に、思わず涙がこぼれそうになってしまいます。

ヒバリと人の関わり

昔は日本でもヒバリが飼われていました。
自分のヒバリに、歌の上手いヒバリを引き合わせて歌の教育を施しました。そして愛好家たちは自慢のヒバリを持ち寄って「鳴き合わせ会」を開いていたんです。

しかし、土地開発で草地がなくなりヒバリの数が減ったため、鳥獣保護の法律により40年ほど前から飼育が禁止されてしまいました…

ヨーロッパでもヒバリは「朝を告げる鳥」として古くから親しまれています。
イギリスの作曲家 ヴォーン=ウィリアムズの「揚げひばり」は、ヒバリが高空を飛びながらさえずる声を表現しているんですよ。


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