今週のダーウィンが来た!はダンゴウオの特集でしたね!
小さくてぷっくりしててなんとも愛嬌のあるダンゴウオは、日本の海に住んでいて、ダイバーやアクアリストにも大人気のお魚なんです。今回はそんなダンゴウオの謎に迫ります!
ぷっくりかわいいダンゴウオちゃん!
丸くて小さなダンゴウオちゃん。正面から見るとスライムみたいでカワイイですね。
ダンゴウオは日本の浅い海辺に住んでいる小さなおさかなです。大きさは、赤ちゃんのときは2ミリくらいで、大人になっても1~2センチしかありません。
おなかには吸盤がついていて、普段は岩や海藻にピタッと張り付いてます。日本海の荒波にも負けない強力な吸盤なんです。
そして一番の魅力は…同じ種類なのに、いろんな色の子がいることです!
どうしてこんなにカラフルなの?
ダンゴウオは赤や緑色の子が多いですが、それ以外にも黄色、ピンク、紫、青、白、茶色といろんな色があるんです。
どうしてこんなに色が違ってるんでしょうか?
それは、ダンゴウオはカメレオンみたいに、エサや敵に見つからないよう擬態してるからなんです!
赤っぽい海藻の中で育てば赤色に、緑の海藻の中で育てば緑色になっちゃいます。
サンゴのそばではピンク色や白のダンゴウオを見つけることができます。
ダーウィンが来た!番組内では、さかなクンがいろんな色のブロックを置いた水槽でダンゴウオを飼育する実験をしましたが、見事にくっついているブロックと同じ色に変わっていましたね。
ダンゴウオ科の仲間たち
フウセンウオ
北海道にいるダンゴウオの仲間、フウセンウオは体長10センチくらいの大きさで、やっぱり色が変わります。 興奮するとまだら模様が浮き出ることも。
ホテイウオ
同じく北海道にいて「ごっこ」と呼ばれている魚。体長30センチくらいで見た目はちょっとグロいですが、鍋に入れたり、ごっこ汁という郷土料理もあってとっても美味しいそうです。
ランプフィッシュ(ランプサッカー)
アメリカやヨーロッパで見かけるでっかいダンゴウオ。体長50センチくらいありますが、やっぱり吸盤で岩にくっついています。
ランプフィッシュの卵はランプフィッシュキャビアと呼ばれていて、キャビアの代用品として出回っています。安くておいしいと人気です。
変身しつづけるダンゴウオの生態
冬になり産卵期を迎えたダンゴウオのオスは、フジツボの殻や岩に空いた小さな穴をみつけてお掃除し、巣穴を作ります。そこにメスがやってきて卵を産むと、オスはその穴を吸盤でふさいで、卵がかえるまで何週間も飲まず食わずで死守します。
やがて1ミリくらいの小さな赤ちゃんがたくさん産まれると、オスはそれを見送りながら力尽きて死んでしまうのです…けなげですね。
しばらくして3~5ミリくらいの幼魚になった子供たちには、白いわっかの模様が浮かびます。
ダイバーたちはこれを「天使の輪」と呼んでいて、この状態のダンゴウオがみられるのはレアだそうです。
3週間くらいで輪っかが消えて、さらにどんどん大きくなっていきます。そして今度は周りに合わせて色が変わっていき…
まるまる太った大人のダンゴウオちゃんの完成です!
ダンゴウオに会うには?
ダンゴウオは全国の水族館でも見られますが、スキューバダイビングでも見つかるダイバーに人気の魚なんです。
日の当たらない岩場や、海藻をそっとかきわけるとちっちゃなダンゴウオが隠れています。
どこのダイビングスポットがいいかというと、東北から山口まで、本州ならどこの海にもダンゴウオは潜んでいます。ただし冷たい海が好きなので、太平洋側よりは日本海側、季節は冬から春にかけてが見つかりやすいですね。
全国各地のダイビングショップでのダンゴウオ目撃情報をまとめているサイトをみつけたので、参考にしてみてください。
→ダンゴウオに会いたい?おだんごMAP
ちなみにダンゴウオはペットショップやネットでも売っていて飼育もできますが、暑さが苦手なので夏は一日中クーラー必須だし、エサも専門店でエビなど生き餌を買わないといけないので初心者には難しいです。
毎日ダンゴウオちゃんに癒されたいなら、キーホルダーやぬいぐるみなどダンゴウオグッズがありますよ。